料理研究家の長尾智子さんによる、料理のヒントになる話や、器や道具の話、日々のちょっとしたおしゃべりが散りばめられた一冊。それぞれの話がちょっとずつ紹介されているので、パラパラと好きなとこだけ見るのもオススメ。知らなくてもいいことかもしれないけれど、知っているとちょっと嬉しくなったり、人生を底上げしてくれるような話が満載。
陶芸家の旦那さんと、自然の中で暮らしながら、自身はアジアの布で作品を作り続けている著者。暮らしに寄り添い、ものづくりをし、種まきをして家族のご飯をつくる。自分という意志がしっかりしていて、ことばが力強く心に響く。しっかりと生きていくとはを体現してくれている一冊。
沖縄で生活のほとんどを自給自足で、栽培、料理、育児までこなす著者。冷蔵庫のいらない生活で、日々育つものを調理して、保存して生きる姿は神々しいとまで思う。神が住む場所ニライカナイを彷彿とさせる。1人の人間が自立して生きるとはこういうことだろうなと思う。真似して生きようとは思わないけど、現代にこういう1つの生き方があるということを知るだけでも、幸せなことかもしれない。
人生フルーツというドキュメンタリー映画でも有名な津端夫婦。建築家で自由な旦那さまと、タフな精神力を持った芯のある奥さま。2人のそれぞれの特徴が、2人の暮らしにうまく融合していて、日々の充実度が伝わってくる。奥様の英子さんが娘さんたちに送る仕送り便が印象的で、家族への愛を強く感じる。「時をためてだんだん美しくなる」が心に響く。
ぽてんしゃる。(ほぼ日ブックス) (Hobonichi books)
- 作者: 糸井重里,ほしよりこ
- 出版社/メーカー: 東京糸井重里事務所
- 発売日: 2013/07/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こちらはほぼ日(ほぼ日刊イトイ新聞)の今日のダーリンというコラムをまとめたシリーズの中の一冊。糸井重里氏がほぼ毎日原稿を書いているが、アーカイブを残さないためそれは基本的に1日しか読めないものとなっている。2007年にその膨大な原稿から切り取った本がでた。以来、毎年一冊でている小さいことばシリーズの7冊目がこの本。糸井重里氏が日々思うことをことばにし、何気ないものから、ハッとさせられるものまで、多岐にわたることば。日々の生活にそっと寄り添ってくれる本です。