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本を読んでパンを焼く日々。

カンパーニュを焼きたくなったら読むべき本5選

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カンパーニュ
タルティーン・ブレッド(TARTINE BREAD)

タルティーン・ブレッド(TARTINE BREAD)

 

 【タルティーンブレッド 】チャドロバートソン

全米ナンバーワンになったカルフォルニアにある人気ベーカリーのレシピ本。とても分厚い重量感のある一冊にきっと驚くことだろう。オーナーシェフ自身のライフスタイルと、パンと小麦、食に対する情熱も綴られている。写真が一枚一枚実に楽しそうで、眩しくなる。初心者が家庭でも作れるようにと、様々な人がデモをしながら作り上げたレシピ。とはいえ基本的には小麦粉から一週間かけて酵母を作るので、難易度は高い。私自身何回かチャレンジしてるが、冬で寒すぎる環境だったり、道具の不備などでまだ成功はしてない。ただ、出来損ないのパンでもはっきりと分かるパンの香りに感動。時間はかかるけど、環境の安定する季節にまた挑戦しようと思えるレシピで、ぜひ試してもらいたい。
 
 

 

カンパーニュ 冷蔵庫仕込みでじっくり発酵。

カンパーニュ 冷蔵庫仕込みでじっくり発酵。

 
【カンパーニュ 冷蔵仕込みでじっくり発酵 】ムラヨシマサユキ
テレビや雑誌で大活躍の料理研究家の著者。ムラヨシさんのレシピ本は数あるが、ほぼ失敗したことがない。レシピの美味しさは間違いないし、難しい工程はなく、ほんのすこしの工夫でできるようになっている。お菓子の本もかなりおすすめ。このカンパーニュの作り方も時間はかかるが、混ぜて冷蔵庫に入れるだけで、生活に無理なくできるようになっている。まず一歩を踏み出したいあなたに。
 
 
【「ストウブ」で、パン】堀田誠
大学時代に酵母を学んだ著者は、大手パン工場を経て、パンの名店シニフィアンシニフィエで修行。そこから自身のお店を出し、パン教室も始めた著者が教えるレシピ本。生地はこねずに、ヘラでさっと混ぜるだけ。鍋にそのまま流し混むので成形も必要なし。それなのに外はカリッと中はもっちりの美味しいパンが焼けます。結構水分が多いので高加水タイプなのでモチモチとした食感が好きな人にはおすすめの一冊です。
 
 
 

 

春夏秋冬、季節の酵母が香るパン

春夏秋冬、季節の酵母が香るパン

 
【春夏秋冬、季節の酵母が香るパン】タロー屋
季節の果物や野菜、花を使って自家製の酵母を作り、そのエキスでパンを焼くタロー屋。季節のものを瓶に詰めて水を注ぎ、蓋をして発酵を待つ。なんだかおとぎ話みたいな世界ですが、昔はみんな自然のものでパンを焼いていたはず。その工程も楽しみながら、1日1回蓋を開けて呼吸をさせながら育てます。私はトマトから作ったのですが、蓋が飛ぶんじゃないかと思うほど元気な酵母が出来ました。まるでシャンパンみたいなしゅわしゅわでこれだけで美味しいパンが出来るはずと確信しました。工程自体も、そのまま酵母液を加えてパンを捏ねあげるので簡単で、フルーティーな酸味あるパンが焼けました。季節が楽しくなる一冊です。
 
 

 

しあわせのパン

しあわせのパン

 
【しあわせのパン】三島有紀子
こちらは上記のレシピ本とは違いますが、原田知世&大泉洋で映画化もされた小説をご紹介します。舞台は北海道の月を映す湖の近くのカフェ・マーニー。春夏秋冬、いろいろな人がやってくるカフェで、そこの人々をほんわか癒す夫婦の話。映画ももちろん良かったですが、小説だとより機微な感情の変化や、描かれなかったエピソードなどが読めていいです。この作品に出てくるのがパンドカンパーニュ。パンを焼く主人公の水嶋くんが言います。カンパニオの語源はなんだと思いますか?パンをわけあう人々という意味なんです。水嶋くんが大事に焼くカンパーニュ。それこそが現代に必要なものなんじゃないかと私は思います。